2002-02-07(木)

[working class hero]


2月21日には「ザ・ゴール2」エリアフ・ゴールドラット著日本語訳が出版されるそうです。
この本は、アメリカが不況にさらされ売上高が激減したとき、ゴールドラット博士が指導した生産性の高かったTOC導入工場がまずレイオフ・解雇の対象とされたという苦い経験を基に書かれているそうです。

TOCを工場の生産管理だけでなく、マーケティングなど思考プロセスにまで広げなければならないと感じ思考プロセス(TP)という物を開発しました。思考プロセス(TP)はTOC関連の本でも色々解説されていますが、本家の小説がいよいよ読めるのはとても楽しみです。

TOCの最も面白い点は、日本式経営の考え方がベースにあるところ。松下幸之助などに代表される日本式経営は、

「現場こそが問題解決の源」→「現場からの継続的改善」→「現場のやる気を阻害するレイオフ・解雇はやるべきでない」

という思想があります。

エリアフ・ゴールドラット氏はイスラエル人ですが、日本式改善の思想を根底に持っているようでレイオフ・解雇を否定し、アメリカ型経営スタイルを真っ向から批判しています。精神論で批判しているのではなく「解雇・レイオフ・効率化経営」ではお金が儲からないとしています。

ただしTOCは日本式経営と同じ物ではありません。
日本式経営は、
一人一人が効率化すれば、全体も効率化されるだろうという思想があります。しかしTOCでは「ボトルネック以上にスループットは増えない」という考えを導入し、「個々人の効率化は、全体の効率化につながらない」と思いこみの変更(パラダイムシフト)を迫っています。

個々の人が一生懸命結果を出しても、チームとしては結果が出ない事例は沢山あります。
例えば野球で、選手全員が一生懸命練習してホームランを打ち、結果として年間チーム本塁打記録を塗り替えたとしても、試合に勝って優勝できるとは限りません。
チームの構成員にはそれぞれの役割があり、監督はうまくリードしていく戦略を立てなければ勝てません。TOCはその監督方法に迫っているのです。

日本の中小企業では、監督である社長も現場にたって営業を行っているケースが普通です。もちろん営業も大事ですが、監督業務を放棄すると全員が個人プレーに走ってしまいます。個々の人は、会社の方針通り一生懸命持ち場を効率化しているのでなんの罪もありません。

「ザ・ゴール」を読んで当たり前の考え方では?という意見が日本では多いそうです。これには日本式改善の文化が染みついている我々には当然感じる部分でしょう。TOCをベースにしたサプライチェーンマネジメントを初めて読んだときこれは日本式系列経営であって一体何が新しいんだろう??と私も感じました。

TOCには「現場からの改善の上に、マネジメントを持ち込む」こういう発想があると感じています。
日本式にマネジメントを持ち込む優れたアプローチだと感じています。




2002-2-6 (水)

[リアルオプション理論]


ちょっと頭が痛い、、風引いたか、、この時期風引くわけにも行かないので早めに寝ます。

建設業界は非常に厳しいのですが、対処するためには「競争にうち勝つ」「新事業を作り出す」この2つが必要です。

この2つのために色々な経営技術がありますが、「新事業を作り出す」に必要な投資の採算性についてまとめ作業中です。

株式投資の世界ではオプション取引という物があります、これを経営に使うリアルオプションという物が考えられています。金融工学は数学をかなり使うので非常に難しいのですが、私の目標「難しい経営本を大阪弁に訳す」に従って、できるだけ簡単に小説風の物を書きました。
まだVer.0.8ですので、みなさんお読みいただき感想を頂きたい。「わからんなぁ、、」とか「これは使えるの??」とか「なんか変な気がする」とかとか、何でも結構です。よろしくお願いします。m(__)m

建設業及び建設関連業における投資方法「誰でも使えるリアルオプション」



2002-02-05

[価格・自分の視点]


昨日大阪の人しか節分の巻きずし丸かぶりをやっていないというNEWSにはかなりびっくりしました。全国どこでも丸かぶりしていると思っていた、、もちろん家では北北西に向かって無言で巻きずし丸かぶりしました。
みんな丸かぶりしていないから景気悪いんじゃないの???って大阪の失業率は全国平均より高い6%か、、、、

さて、「その価格設定をして今後にどんな影響を与えるか」という問題について書くと書きましたが、ちょっと悩んでしまいました。。これを書く前にまずは自分の視点を整理します。

価格の事を2日書きましたが、建設業の価格という問題より、自分の仕事の価格の方が大きな問題です。
よく他の業界の話など自分以外の話を書くと客観的・机上の空論的になってしまいますが、現実に明日何をするのか悩んでいる人に対しては意味がありません。実務に生かせ、実学でないと使えません。

建設業の積算に疑問を持ったのも、自分の業務の積算について考えるようになったのがきっかけです。行政書士では、大本である行政書士連合会が積算基準の価格を発表し、各都道府県行政書士会が各業務ごとの標準価格を設定発表していました。

平成8年3月発表「件別標準報酬並びに積算一覧表」大阪府行政書士会発行によると建設業許可申請(法人)知事一般 合計金額(標準)179,800円となっています。許可申請は、各社によって枚数など異なりますが、我々はこういう積算でこの価格でやりましょうという指導されているわけです。

昨年こういった価格の発表は違法と公正取引委員会に指導をうけ現在はありません。いままではこういった価格がある以上、
「サービス週間実施中 今なら建設業許可申請なんと1万円です!!」
などという広告しよう物なら怒られます。談合、、価格カルテルと言われても、、、な感じはあります。

これが違法かどうかは議論があるのですがそれはおいておいて、それ以前のところで私は不思議に思っていました。

私は179,800円でやっていません。もっと安いです。なぜなら内の事務所古いので標準価格の値上げ幅と同様に値上げしていけばお客さんに怒られてしまうという事情があるからです。「価格はその製品の効用と価値に対する顧客の感じ方の関数」ですので現実原価の積算で価格を決められないわけですね。。

しかし私他の行政書士より安い仕事しているようにも思いません。もちろんちゃんとやってますよ。(^^ゞ

この積算根拠は、「報酬額表」という物から積算されています。
平成7年8月31日大阪府行政書士会発表「報酬額表」によると

一般書類
「特に考案を要する書類」1枚3,700円
「考案を要する書類」1枚 1,500円
「考案を要しない書類」1枚 800円

こう書かれています。これを建設業許可申請書の一枚一枚を判断して積算していくわけです。本を読めば考えて積算されているの良くわかります。

だけどこれ、平均的な行政書士が「特に考案する書類」かもしれないですが私にとっては「考案を要しない書類」の場合もありますし、逆のケースも多々あるわけでほとんど意味ありません。
原価を積算するなら自分の原価を積算しないと意味がありません。

もっと具体的に考えれば、うちの場合専用システムから出てくる書類が多いのでこれらは皆「考案を要しない書類800円」という事でしょうか??みなさんのようにもっと考案して、3,700円に値上げしないといけないのでしょうか?おかしな話です。

自分の所の値段なのでどう考えればいいのか常に議論になります。なかなか難しい。自社歩掛なんて計算してませんし、実行予算案もありません。建設業の原価管理の必要性とか指導要領とか一杯読んでいますので、大事なことなのはよく分かっています、どうすれば良いのかも一応分かっています。しかし自分は粗利を見ているだけです。
何故やらないかの理由は自分の事ですので、よく分かります。中小建設業と問題は全く同じです。

自分の業務はMS-Projectで管理していますので、単価を入力するだけで原価管理を試すことができます。しかし実際にやってみるととても使える数字は出てきません。

「自分の抱える疑問・問題を解決する事が、人の問題解決につながる」最近よく考えるところです。身近な所から対処方法を考えないといけません。


2002-02-04(月)

[経営理論を大阪弁に]


昨日は日曜日なのに掲載しています。昨日の内容にも「興味あり、もっと詳しく」のメールいただいているので続きを書きたいのですが、ちょっと他のことでばたばたして考えまとめる時間ありませんでした。また明日という事でお許しを、、、m(__)m

2月に入って指名願いでばたばたしていますが、懸案のリアル・オプション理論プレゼンをなんとかまとめました。内容が非常に高度なだけに、どうわかりやすくするか色々考えるところあったのですがシンプルに行けばいいかとふと思い一気に作り上げました。

ちょっとリハやってみると26分でしたので、30分の時間になんとか収まりそうです。録音してみようと思ったのですがどうもマイクの調子がわるく録音は明日という事になります。しかし一人でしゃべるのはなんとも抵抗ありますね、、、、

リアル・オプションの後は、スループット会計をプレゼンファイルにしようと考えています。スループット会計は金曜日からの価格についての基礎の考え方。今の建設業にとってとても重要な考え方だと思っています。スループット会計に限らずTOC関係を建設業に使えるようなんとかできないか色々考えています。

自分は経営理論を構築する経営学者ではありません。実務家ですので、実際に中小建設業に使える形で提案しなければなりません。そのためには出来るだけ専門用語をはずしてわかりやすい形で提案しないといけません。

「難しい経営理論を大阪弁に訳す」これが自分の目標ですのでなんとか頑張りたいと思ってます。


2002-02-03 (日)

[価格の設定2]


今日は日曜日普段はNEWS休日お休みですが、休日出勤ですし、金曜日の価格の話「興味あり、もっと詳しく」のメールいただいていますので、続きを

昨日の話をまとめると

======================
積算によって価格を決めている会社と、世の中の状態によって価格を決めている会社では後者の方が成功する。

費用には、外注費・材料費など外に払う費用と、給与・設備費など会社の中に払う費用がある。

「売上-外に払う費用」を「儲け」
「売上-外に払う費用-会社の中に払う費用」を「利益」という言葉で統一する。

TOCスループット会計の考え方では、「利益」がでなくても「儲け」のある仕事なら受注して良い、なぜなら受注しないより損失が小さくなるからだ。

会社にとって最も良い価格は、お客さんが納得する価格のうち、一番儲けが大きくなる価格だ。会社の能力を最大限使って儲けを大きくする価格設定をする必要がある。
======================

こういう事でした。では、会社の能力を最大限使って儲けを大きくする価格とはどういう事でしょう。

昨日の例(外費用80円内費用10円)の工事を81円で受注したとします。利益は出ませんが、受注しないよりは会社全体の損失は小さくなります。

現場監督が一人しかいない会社で、この工事工期1年だったとすると、もし次の日に120円の価格の工事発注があっても折角利益のでる工事なのに受注する事ができません。

誤った意志決定をしたことになります。このケースでは会社の能力を最大限使って儲けを得られませんでした。こういった誤った意志決定をさける価格設定をしなければなりません。

では会社の能力とはなんでしょう。2002-1-22 (火)[売上70兆円の会社] の会社で、会社全体の能力は、会社の中で色々存在している工程の中で最も弱い一点が決めると書きました。

22日の例では、施工の現場監督が最も生産能力が低く、全体の能力を決めています。この会社では、会社の能力とは現場監督の生産能力という事になります。

この考え方で行くと「会社の能力を最大限使った」とは「現場監督の生産能力を最大限使った」と同義です。ですので現場監督の能力を考えて最大に儲けられる価格は幾らか考えなければなりません。例の会社での設計技術者、営業マンの能力は、余裕がありますので、費用になんの影響も与えないと考えて価格設定すればいいのです。

>先ほど会社の場合、営業マンが頑張って月10件受注しても、月1件しか施工できない監督のプロセスを通る限り意味がありません。頑張っても受注残が増えるだけ。納期を守れなくなるので信用も失います<

と22日書いています。この会社は建築の会社で、現場監督は建築の監督の場合、営業さんが10件受注してきても施工が1件しかできないのでお金をもらえません。しかし受注してきた工事の内、9件が土木工事だったらどうでしょう。

土木工事は、社内の建築監督のプロセスを通りません。施工は外注する事になるでしょう。ボトルネックである監督には何の影響も与えません。
このケースでの受注価格は、材料費・外注費など外の費用より1円でも高ければ受注しても儲かります。社内の費用に影響を与えないので、会社全体の利益は1円増加するという事になります。

会社の内にかかる費用を加えて積算する必要はありません。土木受注の場合、社内の建築監督は働きませんが、事務員や営業マンは働きます。この人たちの給与分を付加した価格設定をしないといけないでしょうか?

それは違います。事務員や営業マンは、監督の能力以上仕事できるので、時間をもてあましています。事務員や営業マンは月給制ですので受注量によって変化する費用はありません。ですので損失は発生しないのです。

ボトルネックは会社によってどこにあるのか異なります。営業マンがボトルネックなら計算は変わってくるでしょう。

ボトルネック工程を通らない受注は、儲けが1円でもあれば受注すべき。


こう結論づけられます。


どうでしょう。これ当たり前でしょうか?では当たり前の行動を実際にしているでしょうか?

価格の決定は非常に難しい話ですがあえて書いています。ご意見いただければ幸いです。価格の決定にはもう一つ重要な話があります。「その価格設定をして今後にどんな影響を与えるか」という問題。ここも考えておかないと誤った価格設定をしてしまいます。



2002-2-1 (金)

[価格の計算]



公共工事の価格の話は非常に色々話題になりますが、どうすればいいのか明確な所に迫っている話はなかなかみつかりません。

>>>価格の本当の姿は、「価格はその製品の効用と価値にたいする顧客の感じ方の関数」であると言うことです。価格は、製造原価の関数ではありません。したがって、通常「原価」に上乗せして製品を販売しようとしている会社は、製品の効用と価値に対する顧客の感じ方に対する「価格」で販売しようとしている会社より成功しません。<<<<
「制約理論(TOC)のインプリメンテーション」MJウォッペル著には、この様に書いてあります。何のことかわかりません、、、、、(^^ゞ

私なりに訳してみると、「価格はお客さんの感じる価値によって決まるわけで、自社の原価を積み上げて決めたものが価格になるわけではありません。自社中心に価格を決めている会社は、お客さん中心に価格を決めている企業に負けてしまいます」といった感じでしょうか。

たとえば、家を建てる場合建設会社に見積もりをお願いします。予算1千万円位で考えていたとします。見積もりをすると2千万円だったとしましょう。建設会社はその価格を提示しました。

では、お客さんはどうするでしょう。1千万円も差がありますので通常家を建てるのをやめるでしょう。あまりにも差がありすぎます。

営業マンはそれで引き下がったら駄目なので、その予算ではこういった感じで建てたらどうですか?といった形で提案します。それに同意してくれもう一度積算したら1千万円になって「建てましょう」という事になるかもしれません。

建売住宅だったらどうでしょう。ある土地に家を建てるとして、計算すると3千万円になりました。しかし営業さんは、世間の状態をみると2千万円以上の建売住宅は売れそうにないと考えています。2千万円以下の価格で売れる物を作るよう指示します。建坪を減らした小さめの家を設計して2千万円で販売しようと決めます。

こんな例が考えられます。ここでの価格の決定はすべて原価の積算ではなく、お客さんの都合を考えて決定しています。そうしなければなかなか売れません。

○○円でしか建てられませんと頑固になっても商売になりません。

色々仕様が決まっていれば○○円以下ではできないというケースが出てくるでしょう。ではその○○円というのはどうやって決まるのでしょう。

自分は色々積算の事が分からないので色々聞いてみたのですがなかなか難しくて理解できません。それでもあえて考えてみます。

例えば自分が10日仕事して何か建てるとします。本をみると自分みたいな人は一日2万円かかると書いてあったとしましょう。10日×2万円なので20万円で出来ますと積算しました。だから20万円でやります。

これ変です。その一日2万円と書いている人は、私の給料知ってるのでしょうか?一日2万円の人ってどこの誰でしょう。外注さんならまだわかりますが自分の事ならどう考えても変です。

では、自分が去年貰った給料、仕事した量から自分の単価を割り出して10日かければ良さそうです。標準原価計算による自社歩掛の計算です。しかしこれも変です。なぜなら去年の仕事量と、一昨年の仕事量、今年の仕事量は違いますので計算すると異なった単価が出てきます。しかし去年も、一昨年も、今年も給料はほとんど同じ金額なので計算あわなくなります。

よく考えたら自分一人で家を建てる訳じゃない。会社には営業マンも、事務員もいる。この人の分も計算して積算しないと事務員の給料出てこない。もっと厳密に営業マン、事務員のコストも日割計算して積算しよう。こういう計算をABC/ABMと言います。
この計算非常に大変ですが、さっきの自分の単価と同じ理由で計算結果おかしな数値になります。

結局の所「色々もっともらしい計算してみたりしてるが、そんな計算おかしい」これがTOCスループット会計の考え方です。

TOCスループット会計では、その建物に明確に配布できる材料費・外注費などの費用以外は計算はムリなので計算しても意味がないといいます。意味がないだけならいいのですが、計算の結果赤字なので受注しないなど意志決定をした場合大きな損失を被る可能性があると指摘しています

じゃどうやって積算したらいいの?って事になるのですがそのことはTOCには書かれていません。TOCや製造業では価格は世の中(需要と競争)によって決まるので積算するとう発想自体がないのです。

理屈はよく分かるのですが、現実は積算しないといけません。。。。うーん。
スループット会計では、外注費+材料費など外に払う費用以上の価格なら常に儲けが出ているので受注していいと考えています。
例えば
外注費+材料費など外の費用が80円
給与+設備など内の費用が10円という会社の場合

価格が81円で受注すると 81円ー80円ー10円=ー9円
利益が出ないので受注しないとすると
0円ー0円ー10円=ー10円

81円で受注した方が損が1円少なくてすむからです。

ただしこれでは利益が出ないので経営が成り立たなくなります。決して安値で受注しろと言っているわけではありません。
10円の固定費をリストラ等でで1円まで下げれば成り立つと一応考えられますが、普通の建設会社はもうすでに限界までリストラしているので無駄などありません。

そこでこう考えます。自社の資源を使って最大限儲かる「最も良い価格」はいくらなのかと。自社は少なくともいい製品を提供できる、お客さんも頭を使って選んでくる。ならば、貰えるだけ最大の儲けを得ていいはずだ。

自社で施工・設計できる数は限られています。その限られた資源で最大の儲けを出さなければなりません。

こう考えるそうです。なんとなく分かるのですが、いまだはっきりしません。。。


2002-01-31 (木)

[コアコンピタンス経営再考]



もう今日で1月終了、、この時期行政書士は指名願いでめちゃめちゃ忙しくて嫌になります。やらないといけないこと一杯あるのに、、、

ここの所物事をかなり具体的に考えるようになりました。経営理論もある程度具体的なケースを捉えて理解していないと全く実務に応用できません。
このサイトのコンテンツアクセス数、書籍リンクともにコアコンピタンス経営が一位です。しかしコアコンピタンス経営というものはなかなか具体像が見えない難しい考え方です。

そこで私流のコアコンピタンス経営を考えてみました。(ハメル&プラハラードの考え方とは違う自己流です)

コアコンピタンスとは顧客に提供する力の源泉を指します。
具体的に例示されるのは、小型化技術とか社風とか色々言われます。

コアコンピタンスは顧客が一人でもいれば必ずあると考えられます。顧客は何かを望んでその会社を選択して購入してわけで、他の会社ではなく自社を選択しているからには理由があるはずです。
顧客の選択基準は、「はやい、やすい、うまい」のQCDだけではありません。「近くにあるから」とか「知っている人がいる」「信用できる」「実績がある」「良い噂がある」とか色々な理由が選択基準の中に含まれています。その理由がコアコンピタンスになります。

現在存在している全ての企業は、顧客がいる以上コアコンピタンスはあります。もちろん現在公共工事を受注している建設会社にもコアコンピタンスはあります。中小公共建設業の場合もっぱら色々な意味での「信用」がコアコンピタンス候補ではないでしょうか。「交渉力」とかも十分コアコンピタンスの候補です。

コアコンピタンスとコアコンピタンス経営は違います。
コアコンピタンス経営とは、コアコンピタンスを活用して世の中のニーズに対し最適な製品・サービスを提供する活動です。

例えば超小型の電源装置を作り出す特許を持っている企業があるとすると、コアコンピタンスは「超小型製品実現技術力」と言えるかもしれません。しかし超小型電源装置を電気製品などに組み込んで実用化しお金を貰えなければ、コアコンピタンスはあるが、コアコンピタンス経営は出来ていないと言えます。

ある建設会社のコアコンピタンスが、「交渉力」だったとします。もし発注方法などが建設業界が変化し「交渉力」では受注できなくなったら、この時点でコアコンピタンス経営が出来ていないという事になります。「交渉力」で公共工事を受注できなくなったので、「交渉力」を生かして違う業界で利益を得るようになった。こういった事が出来ればコアコンピタンス経営が出来たという事になります。

コアコンピタンス経営というのは、コア技術を中心に考える多角化戦略の理論。これが自分の理解するところです。

しかしこれでも具体的に明日から何をしたらいいのか見えてきません。コアコンピタンス経営Gハメル&プラハラード著には、具体的にコアコンピタンスを見つける方法、明日からやるべき行動について具体的な所は見えてきません。
そもそも自分のコアコンピタンスは何かと具体的に考えてみれば、どうもコアコンピタンス候補が多すぎて絞りきれません。一つコアコンピタンスからでも多くの多角化が考えられるのに、複数コアコンピタンス候補があれば途方のない可能性が出てきて、自分の力を一点に集中できなくなります。

コアコンピタンス経営のもっとも大事な所は、コアコンピタンス一点に集中しそこから複雑な社会に対応するというフォーカス理論であるところ。複数コアコンピタンスがあると考えてしまえば、資源を集中させるコアコンピタンス経営は出来ません。

TOC入門「実践者のための」導入ノウハウ・手順 村上悟著の中に「コアコンピタンス」という言葉が出てきます。TOCの場合ボトルネックに資源を集中させ具体的な行動をとる戦略ですが、このボトルネックをコアコンピタンスに移す事が書かれています。ボトルネックとは物理的に能力の過小な工程ですので、ここでいうコアコンピタンスはなんらかの物理的な工程を指すことになります。これらを読んで以下のように考えました。

1.コアコンピタンスとは物理的な工程。これをコアコンピタンス工程と呼ぶ。

2.コアコンピタンス工程とは、絶対に外注できない工程。外注可能な業者がいないという意味でなく、その工程を外注してしまえば企業として存続できないという物理的工程。

3.企業にとって最も弱いボトルネック工程に投資を行い、最も弱いボトルネックがコアコンピタンス工程になるようにする。

4.コアコンピタンス工程の能力を増加させるためあらゆる工夫・技術を使う

5.スケジューリングを行いコアコンピタンス工程の状況をいつも監視できるようにする。非コアコンピタンス工程は、コアコンピタンス工程に併せて行動し、助ける行動だけを行う。

6.制約が市場に移った場合、コアコンピタンス工程を使った多角化戦略を採る


TOCとコアコンピタンス経営を組み合わせ考えると以上のような経営戦略になるでしょうか。




2002/1/30>>

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