H.A.サイモン経営の意志決定
作成日 1999/8/22
改訂日 2000/12/27
Ver.2

●経営とは意思決定

サイモンは、企業活動にとって最も重要な事は意志の決定であるとして意志決定はどう行われているかを研究している。意志決定とは問題解決の活動としている。しかし完全に完璧な意志決定をできる経営者などいないしどんなコンピューターを使っても無理である。そこでサイモンは完璧を求めるのではなく、意志決定の合理性を高めるようにすれば良いと言っている
●意思決定のプロセス
問題がおこった場合次の様に考える
1.事実前提
まず決定する時に前提となる客観的な知識、情報、技術がありそれを検討する
2.価値前提
ところが問題には客観的にはわからない個人的主観とか価値とかがある。それはそれでかまわないとしてしまう。幾ら考えてもわからないのであるなら主観的な価値観で判断すればいいのである。これを価値前提とよぶ
3.代替案の列挙
事実前提と価値前提を把握して問題解決の方法を複数考える。しかし意志決定に必要な全ての代替案を列挙する事はどんなに頭のいい人でも不可能である。
4.代替案の結果予測
それぞれの代替案を実施した時に得られる結果を予測する。しかし完璧に未来を予測するなど無理である
5.代替案の評価
それぞれの代替案の結果を予測しランク分けする。未来をそうやすやすと予測できないので評価も簡単ではない
6.代替案の選択
最も良い案を選択して実行する。意志決定をした事でとりあえず目的を達成するが、結果としてもっと良い方法があることは良くあることだ。
●経営人モデル

ところが上記の過程を完璧にしようとしても3つの限界があるとしています。
(1)代替案をすべて列挙できない
(2)結果を完全に予測するのは難しい
(3)結果を評価するのは難しい

よって意志決定は、完璧に行う事は非常に困難、結局ある程度満足できるところ(満足化基準)で意志決定を行う事になるとしています。この様なモデルを経営人モデルとよびます。

今僕はパームサイズPCが欲しいので色々情報収集しているのですが、この意志決定にあてはめて考えてみましょう。まず前提として

事実前提→予算、メモリサイズ8M以上、カラーディスプレイ
価値前提→デザインのかっこよさ

代替案の列挙→
ソニーのパーム、カシオのPoket-PC、カシオP/PCのCE2.0版、ザウルス

代替案の結果予測→
ソニーのパームはジョグダイヤルで操作性がよさそう、PocketPCはPCとの連携は良さそう、ザウルスは安いが後々困りそう

代替案の評価→
ジョクダイヤルは携帯電話で使いやすさ実証済みだけど他の物が使いにくいかどうか不明。
WindowsCE2.0を使っているのでPoketPCの連携の良さは予測できるけど他は不明
ザウルスに至っては操作感は全く分からない。

代替案の選択→
うーーん。迷う、、、まぁ流行ってるしみんなと同じソニーのにしとこか?

こんな感じの意志決定です。なけなしのお金払うので完璧な意志決定をしたいのですが、買った後絶対にやっぱ他のにしとけば良かったなんて思うことでしょう(認知的不協和の発生)。。。意志決定はなかなか難しいです。

●まとめ
サイモンが言っている事を考えると、
結局の所色々資料を収集したり分析したりしても完璧な意志決定はできない物がある(非構造的意志決定とよぶ)

しかし完全に決まっていてキッチリ意志決定できるものもある(構造的意志決定)。またその中間の物もある(準構造的意志決定)

そこで合理的な決定をするためには、少しでも構造的意志決定にできるように、「課題が抽象的過ぎる場合は細かく分解する。」「不明確な所と明確な所を分ける。」「事実前提となる事をなるべく多く蓄積し収集できるようにする」と言った活動が必要になるのであると言うことです。 ●ようするにわからないことは、わからないでおいておきわかっている事をキッチリと蓄積していく事が必要と言うことですね。
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