PPM
作成日 1999/5/28
改訂日 2000/1/1
Ver.1.5

複数の製品を取り扱う企業では、それぞれの製品に、どの様な配分で資金を投入すべきかを決めなければなりません。この方法としてボストンコンサルティンググループ(以下BCC)では、プロダクト・ポートフォリオ・マネジメントと言う手法を開発しています。
 
市場の成長の度合いを市場成長率として縦軸にとります。横軸には、その市場での自社の占拠率(マーケットシェア)を取りそれぞれの製品を表の中に位置づけます。
 
           ↑
 市場成長率     高
1 花形製品
 
3問題児
 
           低
           ↓
2 金のなる木
 
4負け犬
 
  ←高いマーケットシェア         低い→
 
それぞれのポジションにBCCは1.花形製品2.金のなる木3.問題児4.負け犬と名付けました。
1・花形製品は高いシェアーがあり、市場もどんどん拡大しています。シェアが高いため現金収入を多く得られますが、市場が拡大しているため新規の業者も沢山参入くてきます。そのため設備投資の資金を多く配分しなければなりません。このポジションを「維持」する戦略が必要です。
 
2・金のなる木は市場成長率が低いためあまり競争が激しくありません。シェアが高いため現金収入が多く得られますし、設備投資の必要も少なく資金は多く流入します。「収穫」の戦略が取られます。
 
3・問題児は市場の成長が高い魅力ある市場ですが、シェアが低く現金収入が少ないポジションです。しかも設備投資を多くして競争に勝たなければなりませんので、金喰虫のポジションです。「育成」の戦略が取られます。
 
4・負け犬は、市場の成長も低く、シェアも低いため「撤退」の戦略が取られます。
 
よって自社の事業を以上4つのポジショニングに分類したら、「金のなる木」から現金を「問題児」に投入し、「花形製品」に育てる。こういった資金の配分が必要になります。
 
●中小企業での利用方法
 
           ↑
 売上高成長率    高
1 電気通信工事
 
3建設コンサル
 
           低
           ↓
2土木工事
 
4建築工事
 
  ←高い  粗利益率         低い→
 
この方法を中小企業にあてはめるならば、縦軸に売上高成長率、横軸に粗利益率をおいてポジショニングします。PPMにはシュアが高いと粗利益率が高くなるといった前提があるためです。
少し乱暴な例ですが、土木工事業・建築工事業・建設コンサルタント業・電気通信工事業の4つの業務をしている会社があるとします。その会社は土木、電気通信工事には非常に強くマーケットシェアーを多くしめる売上高を持っており、建築工事と建設コンサルは新規に始めた業種としますと、上の様な位置づけになります。
よって資金の流れは、土木工事より収入を得て建設コンサルに投入し、建設コンサルを一本立ちさせる、建築工事は撤退する方向で考えるといった戦略が取られます。
 
●PPMの問題点
 
PPMには以下の問題点があります。
・PPMは「プロダクトライフサイクル」と言う前提に立って考えられています。事業には人間の様な一生があって最終的には死を迎えると言う前提です。しかし戦略によっては再び生き返られる事も出来ます。「負け犬」のポジションが必ずしも撤退しないといけないとはいいきれません。
 
・PPMは「経験曲線効果」と言う前提があります。「製品の累積生産量が2倍になると、単位あたりのコストは20%〜30%低減する」という前提です。多く作れば安くできると言うわけです。これがシェアが高い企業は粗利益率が高くなるという考えになります。しかしそれは製品によっては違う場合もあります。
 
簡単に問題点を指摘すると大雑把すぎるのです。しかし表計算ソフトを使えば非常に簡単に分析できますので利用してみるのも手ではないでしょうか。更に詳細に分析するためビジネス・スクリーンと言う方法をGEは開発しています。縦軸に市場の魅力度、横軸に市場内の地位、現金流入ではなくROI(投資利益率)を利用し9分割のポジションを作って判断します。
 
PPMは大前研一著「企業参謀」で解説されています。

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