ゼネコンと中抜き
作成日 2000/7/12
改訂日 2000/12/27
Ver.1.5

IT革命の話で「中抜き」という言葉が良く出てきます。卸業者を通さないビジネスモデルをさしていますが、ITの登場以前から流通業のでは卸不要論がありました。
卸売業の存在理由を示すものとして「取引数量最小化の原則」「プールの原則」があります

<取引数量最小化の原則>
M.ホールにより唱えられた理論で、卸売業者が介在することで取引総数が減少する原理である。
例えば、製造業者5社、小売業者が10社ある場合、それぞれが全ての取引をすると50回の取引が発生するが、1つの卸業者が存在する事により取引総数は15回に減少する。卸売業者の介在する費用より、取引総数の減少による費用の節約が大きければ流通経費が削減されたことになる。


<不確実性プールの原則>
この理論では、流通経路に中間流通業者が存在しない場合、小売業は不確実的に発生する顧客の購買に備えて、品切れロス回避のために、あらゆる商品をストックせねばならず、余分な在庫コストの発生は、社会的にも非効率としている。
<<出典:中小企業診断士用語集>>


取引数量最小化の原則では、取引にかかるコストと卸が存在するためコストが対の関係になってます。しかし近年のチェーンオペレーションによる流通革命、ロジスティック革命による物流コスト削減、更にit革命による情報コスト削減が相まって、[流通コスト<卸介在費用] になっていることが卸不要論の前提になっています。

顧客→小売→卸→メーカーの流れの中で卸の存在価値が問われているわけですが、建設業で考えてみると 市民→官庁→ゼネコン→専門工事業者の形でゼネコンも同様の立場であること考えられます。

建設cals/ecでは統合データベースにより情報コストを最小化しようとしているわけで、その意味では卸的存在であるゼネコンは厳しい環境になる可能性は十分にあります。

では卸やゼネコンはなくなるのでしょうか、卸売業者とくに商社は、IT革命の中で必ずしも負け組みになるとは考えられていません。情報流通コストが劇的に減少すると、情報流通の数が劇的に多くなるため情報を整理・分析する役割が非常に高まってくる事になり新たな形態の卸売業者が必要になっています。

IT革命の登場で卸売業は業態変更を迫られているわけですが、存在価値が減少しているとはいえません。この事は中小ゼネコンのビジネスモデル変更と同様な点があるのではないでしょうか。商社、卸が今何を使用としているのかを学ぶことはゼネコンにとっても有用なことかもしれません。
 

| HOME | BACK | PAGE TOP |