超簡単な利益計画
作成日 2001/7/14
改訂日 2002/4/25
Ver.1.5


最近独立しようかなぁという話良く聞きます。30歳の同年代の人は一度は考えた事のある事じゃないでしょうか。

独立したら何が大事かという事色々ありますが、とりあえず食える見込みがないと独立はできません。
じゃ食える見込みってどう計算する。色々なやり方本を読めば載っていますが経理の知識がないと辛いかもしれません。そこでざっくり計算できる方法を紹介します。

まず1年に必要な人件費を見積もります。自分の給与、アルバイト、社員の給与の合計です。一人で始めるなら自分の給与だけでOKです。例えば年収500万円といった感じです。

これと統計データだけで、食べていける売上高が概算できます。

TKCの発表している財務平均データの中から自分の起業する業種の「限界利益率」と「労働分配率」をメモして以下の式に代入すると食べていける売上高が計算できます。

食べていける売上高=想定人件費÷労働分配率÷限界利益率


「食べていける売上高」が解ったら、それを使って事業が成り立つか考えてみます。といっても数字を眺めていても何も出てこないので、何人の客が来れば事業が成立するのか考えてみます。

必要客数=食べていける売上高 ÷ 平均客単価


お客さん一人が来て、平均幾ら払ってくれるかを考えてみます。
それで食べていける売上高を割ってください。

すると年間何人客が来れば食べていけるかわかります。これを12で割れば月当たり、店を開けている日数で割れば一日あたり何人必要かわかります。

計算できた件数営業して仕事取ってこれますか?
取れなければ事業化は難しいといえますので考えなければなりません。
この計算はあくまで統計を使った概算なので、もっと正確に費用を見積もっていき、設備や人件費を削れないか、客単価を増やせないかと検討して利益計画を作っていきます。



食べていける売上高の概算計算
想定人件費
労働分配率
限界利益率
平均客単価


参考:TKC 統計指標
労働分配率・限界利益率の業界平均が見られます。

食べていける売上高概算計算の仕組み

この計算は、損益分岐点とよばれる計算を元に考えられています。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ 限界利益率

損益分岐点売上高とは、利益も出ないし、赤字にもならないトントンの売上高を言います。

固定費とは、売上があってもなくても、絶対払わないといけない費用をいいます。給料・設備代金・家賃・電気代などを見積もって足し算していけば出てきます。

限界利益率とは、粗利益率に近い物です。売上が発生すると、材料費・外注費など必要な原価が売上に比例して発生します。
売上から、売上に比例して発生する原価を引いた物を、限界利益とよびます。限界利益 ÷ 売上高 を計算した物が「限界利益率」になります。ようするに粗利みたいな物です。
業種によってこの数値は大きく変わりますが、TKCの統計調査に掲載されています。

この計算をするためには、固定費を見積もるため、設備などの費用を見積もって計算しなければなりません。しかしこれが、結構めんどうな作業で大変です。そこで、統計を使ってざっくり計算します。

統計を見ると、労働分配率という物が書かれています。
労働分配率とは、簡単に言うと粗利を給料何%振り向けているかをしめしています。給料に分配しない粗利の残りは、設備や賃料などの固定費と、利益に振り向けられます。

この関係を考えれば、設備などの固定費と利益の合計額は以下の式でだいたいのところを計算することができます。

設備など固定費=(想定人件費÷労働分配率)×(1-労働分配率)

概算の固定費は、設備など固定費と人件費の合計になります。

食べていける売上高=((想定人件費÷労働分配率)×(1-労働分配率)+想定人件費)÷限界利益率

この式を整理する以下のようになるという訳です。

食べていける売上高=想定人件費÷労働分配率÷限界利益率



この計算はあくまで概算です。ここでの設備など固定費の計算は、本当の設備費と利益の合計額になります。ですので本当に必要な設備など固定費より多くなっているはずです。利益計画を立てていく過程で、固定費をしっかり見積もって修正していってください。

参考:損益分岐点分析





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