Y点批判
作成日 2000/3/7
改訂日 2000/12/27
Ver.1.5


連日建通新聞などで続けられている経審Y評点批判について異常な事態だと思いますので自分の意見書いておきます。

経審批判で取り上げられている所は、「新しいY点を使ってランクを決めるにあったって、技術力のない企業、カバン業者の様な企業が上のランクに適用されるケースが増えている」という点です。

経審で改正されたY点は財務分析の指標変更だったのですが、それが技術力のない〜〜〜。へ展開している論理がよく分かりません。

そもそも財務分析をして技術力をはかろうと思う発注者、投資家、金融機関があるのでしょうか。財務分析で見えるのは決算時点の企業の財務状態だけです。そんな事あらためて言わなくても常識です。
財務分析で技術力をはかるなんて聞いたことありません。。

投資家や金融機関は財務分析を行いますがそれだけで意志決定するなんて事はありません。だからといって財務分析をしないなんて事もありません。財務分析で確かに分かることもあるし、分からないこともあるのです。

官公庁の工事発注も同じです。発注者は、受注者の技術力、管理能力を当然分析しなければなりませんが、金融負担を強いる発注を行うためには財務状態の分析も必要です。

ご存じの事と思いますが、ほとんどの官公庁では経審だけによって指名基準を決めているわけではありません。ほとんどの官公庁は客観点と主観点とよばれるものを各業者ごとに決めておりそれを足してランクを決めます。客観点というのが経審の点数です。
[建設省のランクの決め方]
http://www.moc.go.jp/bid/q&a/sg_qadetail.html#Q138

大阪府の場合(経審の点数÷2)+主観点でランクを決めていたのですが本年から経審の点数+100という形に改正しました。
従前の主観点の決め方は過去3年間の工事実績と地元点を足すことで算出していました(満点は100)が本年からは一律100点を与えるようにしたわけです。
従前のランク決定方法だと技術力の評価は客観点「工事実績評価」で加点されていたと考えられます。技術力の評価が必要だと言うのであればこの主観点について論議をするのが当たり前じゃないでしょうか。


技術力の話。技術力の全くないカバン業者へ発注することは大きな問題なのは明らかですが、別に経審が改正されたから増えたわけではありません。
これらを駆逐するためには技術力をはかる仕組み拡充する必要はあると思います。
客観点(経審の点)と主観点との割合。50:50位にもって行くなど考えられますが、大阪府が何故主観点評価をやめたのかを考えなければなりません。
主観点はあくまで発注者の主観で決める部分になります。しかし各担当者が企業の技術力を完璧に評価できるようになるとは思えません。そんな事をしようものなら土木部に何人の職員が必要になるでしょうか。。しかも公共団体のする事ですので公正が過度に求められます。

そこで何らかの方法で発注担当者の行う技術力評価を支援する仕組み作りが必要です。今コリンズ、テクリスが稼働しています。PMの研究も進んでいます。それらを大枠で進める建設CALS/ECが進んでいます。マスコミ及び中小建設業者が、技術力評価がもっと必要と考えるならもっとこれらの動きを支援、批判監視していかないといけないのではないでしょうか。

僕はY点(財務分析)で技術力を評価しようなんて事は思いません。財務分析がすべてをあらわすとも思わないですし、また不必要とも思いません。
Y点で採用している財務分析が完璧だとは思いませんのでどんどん議論すべきだと思います。しかし技術力うんぬんの話へ展開するのはおかしいと僕は思います。
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