TOCコアコンピタンス経営
作成日 2002/1/31
改訂日 2002/2/11
Ver.1.5

[コアコンピタンス経営再考]

このサイトのコンテンツアクセス数、書籍リンクともにコアコンピタンス経営が一位です。しかしコアコンピタンス経営というものはなかなか具体像が見えない難しい考え方です。

そこで私流のコアコンピタンス経営を考えてみました。(ハメル&プラハラードの考え方とは違う自己流です)

コアコンピタンスとは顧客に提供する力の源泉を指します。
具体的に例示されるのは、小型化技術とか社風とか色々言われます。

コアコンピタンスは顧客が一人でもいれば必ずあると考えられます。顧客は何かを望んでその会社を選択して購入してわけで、他の会社ではなく自社を選択しているからには理由があるはずです。
顧客の選択基準は、「はやい、やすい、うまい」のQCDだけではありません。「近くにあるから」とか「知っている人がいる」「信用できる」「実績がある」「良い噂がある」とか色々な理由が選択基準の中に含まれています。その理由がコアコンピタンスになります。

現在存在している全ての企業は、顧客がいる以上コアコンピタンスはあります。もちろん現在公共工事を受注している建設会社にもコアコンピタンスはあります。中小公共建設業の場合もっぱら色々な意味での「信用」がコアコンピタンス候補ではないでしょうか。「交渉力」とかも十分コアコンピタンスの候補です。

コアコンピタンスとコアコンピタンス経営は違います。
コアコンピタンス経営とは、コアコンピタンスを活用して世の中のニーズに対し最適な製品・サービスを提供する活動です。

例えば超小型の電源装置を作り出す特許を持っている企業があるとすると、コアコンピタンスは「超小型製品実現技術力」と言えるかもしれません。しかし超小型電源装置を電気製品などに組み込んで実用化しお金を貰えなければ、コアコンピタンスはあるが、コアコンピタンス経営は出来ていないと言えます。

ある建設会社のコアコンピタンスが、「交渉力」だったとします。もし発注方法などが建設業界が変化し「交渉力」では受注できなくなったら、この時点でコアコンピタンス経営が出来ていないという事になります。「交渉力」で公共工事を受注できなくなったので、「交渉力」を生かして違う業界で利益を得るようになった。こういった事が出来ればコアコンピタンス経営が出来たという事になります。

コアコンピタンス経営というのは、コア技術を中心に考える多角化戦略の理論。これが自分の理解するところです。

しかしこれでも具体的に明日から何をしたらいいのか見えてきません。コアコンピタンス経営Gハメル&プラハラード著には、具体的にコアコンピタンスを見つける方法、明日からやるべき行動について具体的な所は見えてきません。
そもそも自分のコアコンピタンスは何かと具体的に考えてみれば、どうもコアコンピタンス候補が多すぎて絞りきれません。一つコアコンピタンスからでも多くの多角化が考えられるのに、複数コアコンピタンス候補があれば途方のない可能性が出てきて、自分の力を一点に集中できなくなります。

コアコンピタンス経営のもっとも大事な所は、コアコンピタンス一点に集中しそこから複雑な社会に対応するというフォーカス理論であるところ。複数コアコンピタンスがあると考えてしまえば、資源を集中させるコアコンピタンス経営は出来ません。

[TOCアプローチ]

TOC入門「実践者のための」導入ノウハウ・手順 村上悟著の中に「コアコンピタンス」という言葉が出てきます。TOCの場合ボトルネックに資源を集中させ具体的な行動をとる戦略ですが、このボトルネックをコアコンピタンスに移す事が書かれています。ボトルネックとは物理的に能力の過小な工程ですので、ここでいうコアコンピタンスはなんらかの物理的な工程を指すことになります。これらを読んで以下のように考えました。

1.コアコンピタンスとは物理的な工程。これをコアコンピタンス工程と呼ぶ。

2.コアコンピタンス工程とは、絶対に外注できない工程。外注可能な業者がいないという意味でなく、その工程を外注してしまえば企業として存続できないという物理的工程。

3.企業にとって最も弱いボトルネック工程に投資を行い、最も弱いボトルネックがコアコンピタンス工程になるようにする。

4.コアコンピタンス工程の能力を増加させるためあらゆる工夫・技術を使う

5.スケジューリングを行いコアコンピタンス工程の状況をいつも監視できるようにする。非コアコンピタンス工程は、コアコンピタンス工程に併せて行動し、助ける行動だけを行う。

6.制約が市場に移った場合、コアコンピタンス工程を使った多角化戦略を採る


TOCとコアコンピタンス経営を組み合わせ考えると以上のような経営戦略になるでしょうか。

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