日米事業所支援サービス業比較
作成日 2000/6/12
改訂日 2001/1/2
Ver.1


中小企業庁のサイトに「2000年版中小企業白書の論点」が掲載されています。
http://www.chusho.miti.go.jp/examine/ronten/ronten01.html
新しい中小企業基本法に基づいた初めての白書になります。平成11年度版がなんだか中途半端であいまいな感じがあったのですが、今回は具体的なテーマにそって問題点、支援すべき項目について書かれているようです。

白書では昨年からアウトソーシングについて重点的に書かれていますが、12年度版では更に具体的な問題点に迫っています。創業支援の観点から、アメリカでの事業所支援サービス業との比較、問題点の指摘が書かれています。

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2 創業・経営革新向け専門サービス
 米国のハイテク産業が集積している地域では、弁護士、会計士や弁理士を始め、投資銀行、コンサルティング、事業性・企業価値の評価、人材派遣、契約生産、安全規制対処、事業所貸し等多様な創業向け専門サービスが発達している(付表121-4)。
 これらの多様な専門サービスは、互いに分業し、ネットワークを形成することにより、相互にリスク分担を行うとともに、その見返りとして、莫大な成功報酬を得ることがある。米国では、起業家や投資家だけが富を手に入れているのではなく、これらの専門サービスの多くの優秀な人材の中からも億万長者が生まれている。
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僕は中小企業は基本的に得意な分野にのみ集中する戦略を取るのがいいと考えており、理想的な中小企業の体制は、雇用されている社員はその企業の得意な分野のプロのみ、他の業務はすべてアウトシーシングという体制です。例えば設計が得意分野ならCADについて他の会社からみて過剰な位情報化投資しているが、財務会計システムはないし、それを行う担当者も居ないそんなスタイルです。
こんなスタイルが成立するには有用なアウトソーシング先が複数いる状態でなければなりませんが今の日本そこまでには至っていないのが現状です。

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米国では、数百人、千人規模の法律事務所も存在し、これらの法律事務所の一部が、創業企業の経営方針の根幹を決める際に、法律的な視点から、ビジネスプランに関して、最も効率的、かつ、法的リスクの低い方針をアドバイスするなど、戦略的な法務サービスを提供している。(我が国の弁護士は、基本的人権を擁護し、社会正義を実現することを使命としており、宣伝広告のようなものは不似合いであり、品位を損なうとの認識があって、これまで自らの専門分野や実績を広告することが禁じられていたため、創業などビジネス分野に強い弁護士と専門的なアドバイスを求める起業家や経営者のニーズのマッチングが困難となっていた。また、弁護士の社会的使命から、ビジネスに関与すること、莫大な利潤を求めることなどに関して否定的、禁欲的に対応してきた面もあった。しかし、平成12年3月に、日本弁護士連合会(日弁連)は会則を改正し、平成12年10月から弁護士の広告を原則自由とした。)
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弁護士の広告規制について書かれていますが、税理士、社労士、行政書士など他の士業もこういった規制があります。米国に比べて弁護士の数が少ないのはよく言われている話ですが実際には法律系のサービス業を行う人は税理士・行政書士・社労士などかなりの数がいます。あるアメリカでの事業活動をした経験のある人によると米国の弁護士のほとんどは日本で言う行政書士。法廷弁護士は特殊で大規模事務所に勤務しているそうです。
多くいる士業者があまり効果的に力を発揮していないのは、広告規制、専門性の欠如と言った問題があると考えている。広告規制は当然撤廃して我々は何が出来るのかもっとアピールする必要があるでしょう。専門性の欠如は価格から考えると営業範囲が限られてしまうという問題があります。このあたりの話はかなり思うところあるのでまた明日。。

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