検査して儲かる時(臨界不良率)
作成日 2002/4/19
改訂日 2002/4/26
Ver.1.5



>>検査の目的は何か、深く突き詰めて考え始めると、なかなか、難しい問題である。一つの見方として、割り切って言えば、検査する方が会社が儲かるから、検査するのである<<<品質管理基礎講座

「儲かるから検査する」とてもシンプルでいい感じです。
「安かろう悪かろう」と思いこんで、品質とコストをトレードオフとして捉えていればいい物は作れませんし、コストダウンもできません。
「安かろう悪かろう」と思いこんでいる人は、「儲けるには手抜きしなければならない」と考えてしまいます。
しかしこれでは、日本の車や家電製品が、品質も価格も良くなり世界中で売れたという事を理解することは出来ません。

品質を良くしてコストダウンするためには、検査する場合も儲かるかどうか考えなければなりません。
もし不良品が沢山あれば検査する必要があります。不良品に対するクレーム処理や取替費用が発生して損をします。
不良品が全くなければ検査する必要はありません。検査するだけ検査費用がムダになります。
では具体的に、どの位不良があれば検査するべきか?悩むところです。これを計算するのに臨界不良率という公式があります。
**臨界不良率の計算**
臨界不良率=@検査費用÷(@市場での不良品損失 − @検査での不良品損失)
@検査費用 @市場損失 @手直費


@は一個あたり、「市場での不良品損失」は、不良をお客さんに渡したときのクレーム処理や取替費用、「検査での不良品損失」は手直しにかかる費用です。この式に数値を入れれば検査した方が儲かるポイント「臨界不良率」が計算できます。

不良品の出ている確率(不良率)を調べて、もし臨界不良率の方が高ければ検査したほうが儲かる。低ければ検査しないほうが儲かるという事になります。

品質コスト = 不良コスト + 管理コスト

です。品質を良くしてコストを最小にしようと思えば、市場での「不良コスト」と、検査での「管理コスト」両方を小さくすればいい事になります。
これを臨界不良率を使ってコストダウンの流れを考えてみると

1.不良率が臨界不良率より高く不良コストが多くかかっているので検査を実施する

2.不良率が下がって臨界不良率より低くなると、儲からないので検査をやめる

3.検査方法を改善して、検査費用を安くする。臨界不良率を計算し直す。

4.不良率が臨界不良率より高くなっていると 1 へ戻る。

これを繰り返してコストダウンする。こんな流れになるという訳です。 問題は「市場での不良損失を幾らと見積もるか」という事になりそうです。


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